靜水舎 一級建築士事務所
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靜水舎の理念

靜水舎は、伝統の職人の技を現代に生かし、環境負荷の少ない、現代のセンスにも合った、新伝統木構法の家をつくります。

伝統工法とは
鼻栓
今の世の中、「エコ」をうたう住宅は沢山あります。しかし、その多くが新しい建材や設備に頼ったものです。

まして、「伝統工法」で建てている新築の住宅は皆無といっていいほどです。「伝統工法」とは、筋交い・金物を使わない、昔ながらの刻みの技術によって組む木造建築のつくり方のことです。

さらに、木組み以外にも、漆喰や漆など、土に還る材料をつかった優れた建築技術が日本には昔からあります。しかしこれらの技術は、使われることが少なくなったために今や風前のともしびです。材料を採る技術、職人の技術、どこが欠けても伝統は途絶えてしまいます。

日本古来の職人の技術を生かすことは、同時に自然と共に生きる知恵を残すことです。化学製品に頼らなくとも、美しく快適な家はつくれます。そして、土に還すこともできます。

「エコ」の氾濫の中で、置き去りにされている本当の自然と共にある住まいを、靜水舎はつくります。


葉枯らし天然乾燥材・新月に切る木
新月伐採02 新月伐採01

「新月伐採」「月齢伐採」などといった言葉を聞いたことはありますか?

冬の、新月にになるまでの一週間のあいだに木を切ると、デンプン質が少なく、腐りにくい、カビにくい、狂いにくいといった特性が得られ、色ツヤの良い、丈夫で良質な木材になります。


新月伐採03
同じ一年半、土中に打ち込んでいた満月伐採木と新月伐採木-満月伐採ではシロアリがついた(写真提供:天竜T.S.ドライシステム)


また、乾燥の仕方によっても木材の性質は大きく変わります。伐採後に枝葉をつけたまま山にしばらく置いておく乾燥法を「葉枯らし乾燥」と言い、さらに製材したあと、構造材で1年半から2年、板材で約1年、桟積みにして干したり立て干しで乾燥させることを天然乾燥といいます。高温の人工乾燥では、極端に言えば木を炭化させたような状態になるため、木の樹脂分が失われて色つやがなくなり、強度が下がってしまいます。

靜水舎では、国産材にこだわり、かつ木の自然の特質を理解した上で材料を選定します。

葉枯らし乾燥 新月伐採01




自然共生の新たな展開
エコ住宅概念図

パッシブソーラー・グリーンハウス(パッシブ方式)

特別な機械装置を使わずに、できるだけ建物自身の保温性、空気などの物理的特性(※1)を応用して、自然エネルギーを建物に取り入れ、暖かさや涼しさの効果をあげる方式です。

さらに快適な室温を保つためには、断熱性・気密性・計画換気が大事ですが、過ごしやすい季節は風通しを大切にしたいですね。

※1 暖かいところから冷たいほうへ移動する性質。

2.屋根・壁面の緑化

西日の当たる壁面には、植物を這わせれば日射を遮断することができます。
また、壁面と植物の間を数センチ空ければ、外壁を傷めることもありません。

3.雨水の多様な利用

洗面所やトイレ、散水などに雨水を活用し、水生植物やバクテリアにより浄化して地中浸透から自然の川や海に戻します。

4.クリーン輻射暖房

建築廃材を利用した床下蓄熱システム、安全な材料による給湯床暖房などにより、室内を暖めます。

5.自然エネルギーの利用

バイオガスや堆肥の熱、また、ライフサイクルコストの低いソーラー給湯や揚水風車を利用し、地球にやさしいだけでなく住んでいる人の負担を減らすやさしいシステムを取り入れます。

 

 


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